新年あけましておめでとうございます(子供がいない場合の年末年始のイベント)

2023.01.04

#小池真理子

あけましておめでとうございます。
久しぶりの行動制限のない年末年始、みなさまどのようにお過ごしでしたか。

昨年末、clubhouseでのおしゃべり会で年末年始のイベントをするか?ということが話題になりました。というのも「発言小町」に「子どもがいないいい年下中年夫婦がクリスマスディナーに行くなんて」と友人に批判された体験談を目にしたからです。

私に関しては、こうしたイベントごとは欠かさずに行っています(年とともに簡単になってきた傾向はありますが)。考えてみると、子どもがいないからこそ、こうしたイベントで年月の移り変わりを確認しないと…と思っている節があります。

そんなことを考えていたら、ちょうど年末の日経新聞に、小説家の小池真理子さんが、その思いを言い当ててくれたかのようなエッセイを寄稿されていました。
一部を引用します。
———————————————————
私は20代のころ、子どもを作らない人生を選択した。そのせいだろうと思われるが、時間の流れ方が人と異なっているように感じることがしばしばある。
子どもがいれば、子どものライフイベント(入学、卒業、就職、結婚など)が、親の時間を区切っていく。ある種の節目、ひとつの目標、ゴール、のようなもので、それは子どもをもつ人々が共通して持っている時間のリズムと言える。
一方、子どものいない生活の中では、知らぬ間にその種の感覚が希薄になっていかざるを得ない。私たち夫婦が、年中行事を忠実にこなしてきたのも、無意識のうちに自分たちで時間の節目を作ろうとしていたからだと思う。
まわりから呆(あき)れられるほど、なんでもやった。正月の飾りつけ、おせち作り、節分の豆まき、雛(ひな)祭り、クリスマス……。
———————————————————
こうして過ごしたクリスマスのことを亡き人の思い出とともに振り返られています。いつもと変わらぬ形で、季節のイベントを迎えられることのありがたさをしみじみと感じさせてくれるエッセイでした。
今日から仕事始めの方も多いかと思います。忙しさの中でも心をなくすことなく、日々のことを大事にしたいと思う2023年です。

皆様のご健康を心からお祈りいたします。

日経新聞「月と光 小池真理子」
(日経新聞有料会員向け記事となります)